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人頭税史論                                    年貢・織物からみた 近世宮古八重山の社会・経済・民衆

Category : 歴史

書籍名 人頭税史論                                    年貢・織物からみた 近世宮古八重山の社会・経済・民衆
ISBN番号 9784898052662
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6,000円(税込)

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近世・近代旧慣期の先島(宮古・八重山)の民衆生活の実態を税制を通してえぐり出す!!

 琉球史の中で人頭税を巡る議論は、久部良割・人弁田・人頭税石などが、琉球のとりわけ先島(宮古・八重山)の身分制社会における農民抑圧の典型的表象として耳目を集めてきた。しかし人頭税とは何か、その実態はどうであったのかという根源的な問いへの答はまだ定かではない。
 本書は『御財制』や『里積記』等の基礎的文献を徹底的に読み込み、人頭税のあらましを数値化し、近世・近代における先島の税制の実像を明らかにしたものである。
 本書では、貨幣がほとんど流通しない社会で、なおかつ米といった基本作物が少ない中での「税」として、農作物のみならず海産物や織物などが吸い上げられていく実像を根拠のある数字で明らかにする。
 「税」として召し上げられる織物は薩摩に吸い上げられ、大坂市場で高級上布として人気を博したが、布を織った農民に還元されることはなかった。追い立てられる様に機織り機に向かう島の女達の苦悶の声を本書は数字でさし示す。
 「人頭税」の実像に迫った緻密な分析は、これからの「人頭税」を巡る議論の基礎となっていくであろう。

平良勝保著 並製・346頁・A5判 定価6,600 円(本体6,000 円+税)  2026年8月刊行
ISBN978-4-89805-266-2

目 次(抄)
緒言―本書の目的・「近世琉球」という用語・人頭税とは何か・課題と方法        1
 (1)研究の目的と動機…………………………………………………….... 1
 (2)人頭税とは何か―確立と終焉……………………………………… 2
 (3)「近世琉球」という呼称………………………………………………… 4
 (4)方法と本書関連拙論………………………………………………….. 5
序章 先島の租税制度・用語とその研究史                    15
 第1 節 近世の先島租税制度と時期区分……………………………… 17
 第2 節 身分と人頭税および租税の定義………………………………… 19
 第3 節 頭懸・人頭税研究における主要な論点……………………… 24
 第4 節 頭懸・人頭税研究に関する主な著作・論文(研究史)…… 32
近世琉球編
第1 章 近世琉球先島の起・先と貢租・貢布・貢納物                 47
 第1 節 近世琉球・近代旧慣期先島の起先と1俵・米納と粟納… 48
 第2 節 『御財制』と『里積記』にみる貢租………………………………… 57
 第3 節 貢布模様の複雑化・貢布量減少と収奪強化……….……… 65
 第4 節 「諸座規模帳」にみる貢納高と貢納物…………………………. 68
第2 章 近世琉球先島の頭懸における村位・人位・分数               81
 第1 節 参遣状「寅年物成帳」に見る村位・人位・貢納……………… 82
 第2 節 御財制と諸座規模帳・旧慣租税制度にみる八重山島の人位・村位・分数…  85
 第3 節 『里積記』をめぐる問題と宮古島の村位・人位・分数………. 92
第3 章 近世琉球末期の先島産貢布・琉球産物と市場              101
 第1 節 出物積登送状の琉球産物と先島の貢布……………………… 102
 第2 節 大坂市場に流通する先島産貢布…………………………………. 106
 第3 節 琉球産反布・特産物と薩摩藩……………………………………... 110
第4 章 近世琉球末期先島の貢租と人口問題                  121
 はじめに―『里積記』に見る貢租と貢布研究の意義………………………. 121
 第1 節 近世琉球末期先島の人口動態と布の男女別負担………… 121
 第2 節 疋と反の検討と石・・反換算割合……………………………….…. 124
  第3 節 「旧記書類抜萃」と「大蔵省御役々衆江御届扣」にみる貢… 126
 第4 節 貢布の対鹿児島石高換算と人口問題………………………….. 130
近代沖縄編
第5 章 近代旧慣期八重山島における人頭税(頭懸)制度下の年貢と貢布      143
 第1 節 近世・近代初期の八重山島の年貢・貢布と四ヵ村・南5村…144
 第2 節 人口・士族・百姓・年齢構成・耕地…………………………………..149
 第3 節 近代四ヵ村と南5村の年貢と所遣費…………………………….……154
 第4 節 四ヵ村と南5村の統治組織と免税者…………………………….……171
第6 章 近代宮古島旧慣期の民衆・人口・耕地・人道税(頭懸)          187
 はじめに―旧慣期の宮古社会…………………………………………………………187
 第1 節 人口・耕地と貢租…………………………………………………………….188
 第2 節 貢租の村毎の異同と旧名子上納………………………………………192
 第3 節 貢布と貢納類型・織女…………………………………………………….. 202
第7 章 近代旧慣期先島の人頭税としての民費                  217
 第1節 宮古島の民費…………………………………………………………………. 217
 第2節 八重山島の民費……………………………………………………………… 226
 第3節 一木取調書に見る宮古島・八重山島の民費……………………… 229
 第4節 役人の過多と役人給与……………………………………………………. 235
第8 章 近代八重山旧慣期における貢布の賦課と徴収              239
 第1節 近代八重山旧慣期の貢布・人口・実物貢納…………………….… 240
 第2節 「貢布割付法及ヒ徴収ノ手続」にみる貢布負担の割付と賦課… 245
 第3節 「貢布割付法及ヒ徴収ノ手続」にみる織布作業の管理と貢納… 255
 第4節 民費と与那国島の貢布・夫賃米貢布・田代安定の調査………. 260
第9 章 近代旧慣期(明治26 年)八重山島黒島村の人頭税          273
 第1節 史料の概要と1892年前後の黒島村の人口と耕地……………….. 274
 第2節 「明治廿五年度諸上納米惣帳」にみる黒島村の貢租賦課…… 278
 第3節 「明治廿五年度貢納米請取帳」他にみる貢租徴収……………… 282
 第4節 「明治廿五年民費米ほか請取帳」他にみる民費徴収…………… 286
第10 章 近代旧慣期の宮古島社会と人頭税廃止運動              293
 はじめに―近代社会(廃琉置県)と蔵元…………………………………………. 293
 第1節 転換期の民衆像と混乱…………………………………………………….. 294
 第2節 人頭税の呼称と人頭税石……………………………………….…………… 296
 第3節 人頭税廃止運動とその背景……………………………………..………… 297
 第4節 人頭税廃止運動の主意と同化運動の側面…………………….…… 301
 第5節 人頭税廃止運動の歴史的性格…………………………………………. 303
終章 本論文の要約と論点・先島の租税(頭懸・人頭税)制度研究の意義      309
 第1節 人位・村位の変遷と起と先・貢布と産物………………………...……. 309
 第2節 近代初期八重山島の貢租・貢布………………………………...……… 313
 第3節 旧慣期宮古島の人頭税(貢租・貢布)・民衆・人頭税廃止運動...314
 第4期 近代旧慣期先島の人頭税としての民費………………………...……… 317
 結語―実物貢納経済・人頭税・財産税と今後の課題…………………...…….. 318


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