書籍名 |
牧志恩河一件 琉球王国末期の疑獄事件 沖縄学術研究双書19 |
ISBN番号 |
9784898052563 |
販売価格 |
3,300円(税込)
|
購入数 |
|
琉球王国末期(幕末期)来琉した欧米艦船の交渉通事として非凡な才能を発揮した牧志朝忠は、その上司恩河朝恒、小禄良忠とともにとらわれの身となり、その才を高く評価した薩摩の介入で釈放され、鹿児島に渡る途中、海中に身を投じた。この疑獄事件は不明な点が多々あり、琉球史の大きな謎の一つとされてきた。
本書は「琉球三罷録」はもとより、伊江文書を読み解き、その事実関係をつきつめていく。
薩摩のお家騒動、琉球王府内の勢力争い、黒舩の脅威といった中で、いわば開明派と目される牧志恩河らへの厳しい取り調べの背景にあるものを浮かび上がらせていく。
関連資料も多数収録した決定版です。
金城正篤著 並製・318頁・A5判 2024年刊行 定価3,300(本体3,000)円
ISBN978-4-89805-256-3
目 次(抄)
序にかえて
一 牧志・恩河事件―なぜ「牧志・恩河」か―
二 「牧志・恩河事件」関係記録について
三 牧志・恩河事件について
四 伊江文書
牧志・恩河事件の記録について
五 牧志朝忠伝 二題
補論 牧志・恩河事件の背景
付録
一 置県後の士族の動向
――秩禄処分と士族授産
1 ひきのばされた「秩禄処分」
2 無禄士族と士族授産
3 「秩禄処分」とその特質
二 沖縄歴史論稿
1 伊波普猷と沖縄研究
2 沖縄研究の歴史と思想
三 書評
1 西里喜行著『清末中琉日関係史の研究』
2 海音寺潮五郎著『鶯の歌』朝日新聞社