書籍名 |
琉球海域史論 上巻 (単品) |
ISBN番号 |
9784898052167 |
販売価格 |
13,200円(税込)
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購入数 |
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真栄平房昭著 著者は、神戸女学院・琉球大学にあって琉球史研究の先端を担い、多数の研究論文を投じてきたが、周辺から熱く要望されていたにもかかわらず単著がなく、論集の刊行が期待されていた。長い闘病の中にある著者を元気づけようと研究者仲間・友人が協力し、遂に待望の琉球史論集が刊行されることとなった。収録論文は上下あわせて34本(以下、目次に掲載)となる。アジアを視野に拡がりと深みを増し続ける琉球史研究の全体像を、多彩に展開してきた著者の論考は、これからの研究の方向性を明確に示すとともに、沖縄の人々に希望の灯をともすものとなるだろう。
琉球海域史論(上) −貿易・海賊・儀礼−
琉球海域史論(下) −海防・情報・近代−
上下巻の判型、装幀、頁数:A5判、上製本、各500頁余
分売可能、各巻定価 12,000円+税
上下2巻セット定価 24,000円+税
琉球海域史論(上) −貿易・海賊・儀礼−
〈目次〉
まえがき
凡例
第一部 貿易と流通構造論
第一章 16〜17世紀における琉球海域と幕藩制支配
はじめに
第一節 16世紀の倭寇活動と琉球
第二節 17世紀初期における幕藩制支配
第三節 イギリスの琉球商館構想−琉球をめぐる情勢−
第二章 イギリス・オランダ商館の貿易活動と琉球・薩摩−17世紀初期の動向−
はじめに
第一節 シー・アドヴェンチャー号の琉球寄航
第二節 イギリス商館と薩摩・琉球
第三節 対外貿易の平戸・長崎集中
第四節 オランダ商館との関係
おわりに
第三章 東アジアにおける琉球の生糸貿易
はじめに
第一節 「鎖国」形成期の生糸貿易
第二節 明清交替と幕府の貿易政策
第三節 17〜18世紀の生糸貿易
第四節 ヨーロッパ船の中国貿易による影響
第五節 国産生糸・絹織物業の発展
おわりに
第四章 砂糖をめぐる生産・流通・貿易史−幕藩制市場と琉球の視点から−
はじめに
第一節 砂糖の生産技術
第二節 砂糖の流通と国産化
第三節 広域流通ネットワークの形成
第四節 幕末開港と砂糖貿易
第五節 イギリス商人と薩摩藩
第六節 近代への展望
おわりに
第五章 琉球の中国貿易品と輸入品−海を越えた唐紙−
はじめに
第一節 中国で生産された紙の種類
第二節 明清期の紙の生産と流通
第三節 清代の档案史料にみる紙
第四節 海を越えた製紙技術とヒト−琉球人・新垣筑登之の世界−
おわりに
第六章 茶の輸入と消費−中国茶と日本茶−
第一節 档案史料にみる茶
第二節 中国茶の生産と各島
第三節 中国における茶の動向−福建を事例に−
第四節 清末における中国茶の動向と琉球への輸入
第五節 日本茶の流通
おわりに
第二部 海産物・抜荷・貿易構造論
第一章 琉球王国における海産物貿易−サンゴ礁海域の資源と交易−
はじめに
第一節 サンゴ礁から生まれた海産物貿易−ヤコウガイを中心に−
第二節 近世における貝の輸出
第三節 タカラガイ(宝貝)をめぐる貿易
第四節 サメ・ナマコ・タイマイについて
おわりに
第二章 幕藩制下における唐物抜荷と琉球−輸入品の流通構造をめぐる一視点−
はじめに
第一節 輸入品流通機構の再編と抜荷
第二節 朱の抜荷と幕藩法
おわりに
第三章 琉球における家臣団編成と貿易構造−「旅役」知行制の分析−
はじめに
第一節 貿易と家臣団の土地領有制
第二節 「旅役」知行制の実態
おわりに
第四章 近世琉球における個人貿易の構造
はじめに
第一節 朝貢体制と個人貿易
第二節 薩藩支配と貿易統制
第三節 個人貿易の展開
おわりに
第三部 海賊論
第一章 明朝の海域政策と琉球−海禁・倭寇論を中心に−
はじめに
第一節 海禁=朝貢システム
第二節 倭寇対策と海防
おわりに
第二章 トカラ海域史の視点−海上交通と異国船来航をめぐって−
はじめに
第一節 中世東アジア海域とトカラ
第二節 倭寇とトカラ
第三節 近世初期のトカラと琉球
第四節 ヨーロッパ船の来航とトカラ海域
おわりに
第三章 17世紀の東アジアにおける海賊問題琉球
第一節 研究史の課題と視点
第二節 オランダ船の海賊行為と安全保障
第三節 海賊禁止令と幕府の琉球船に対する「保護」意識
第四節 中国沿岸の海賊と琉球船
第四章 清代中国における海賊問題と琉球−東アジア海域史研究の一視点−
はじめに
第一節 17世紀中期〜18世紀初めの海賊問題
第二節 18世紀後半から19世紀初期の海賊問題
第三節 19世紀中期の沿海情勢と海賊・イギリス艦隊
おわりに
第四部 儀礼・王権論
第一章 琉球国王の冊封儀礼について
はじめに
第一節 冊封使
第二節 詔勅の迎接儀礼
第三節 諭祭
第四節 冊封の儀礼過程
第五節 冊封使の接待宴
第六節 儀礼と奏楽
第七節 王権の象徴−皮弁冠服−
おわりに
第二章 幕藩制国家の外交儀礼と琉球−東照宮儀礼を中心に−
はじめに
第一節 江戸幕府の国家祭祀と日光東照宮
第二節 琉球使節の東照宮参拝
第三節 東照宮祭祀の地方的展開
第四節 天皇制国家の儀礼と琉球−近代への展望−
第五節 神道儀礼と琉球王権−伊勢神宮の「大麻」配布−
おわりに
第三章 琉球王国に伝来した中国絵画−唐物の輸入と王権をめぐる視点−
はじめに
第一節 「王権の空間」を彩る唐物
第二節 南宋の宮廷画家 劉松年
第三節 家臣たちに下賜された中国絵画
第四節 中国書画の輸入
第五節 琉球から薩摩へ渡った唐物
おわりに
あとがき
索引