書籍名 |
19 原郷のニライカナイへ 琉球の魂の聖地 久高島 |
ISBN番号 |
9784898052402 |
定価 |
1,320円(税込) |
販売価格 |
1,320円(税込)
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購入数 |
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須藤義人著(沖縄大学教授)
十二年に一度の琉球王国成立に関わる祭祀としてのイザイホーは、一九七八年をもって中止となり、その後も再開には至っていない。祭祀をになう神人のにない手が過疎に伴って不在となったことによるものだが、イザイホーをめぐる議論は今もなお熱く続いている。それはそれとしても、イザイホーが中止になったとはいえ、久高島には今も多くの人が住み、それ以外の祭祀を黙々と受けつぎ、島の発展の為に力を尽して生きている。
本書は最後のイザイホーの後、島の人々がいかに島の生活を祭祀と共に生きてきたのかを淡々と記録するとともにその聖なる領域との魂の交感をうたい上げ、島の未来への希望を記した映像民俗学のマニフェストである。
写真六五点は島の人々の祭祀と生活を余すところなくとらえ、久高島がなにゆえに「聖地」なのかを読者に提示してくれるであろう。
A5判、並製、116頁、写真図版65点 定価(本体1,200円+税)
〈目次〉
はじめに
1 海と島の思想
2 里海と里森の世界観
3 久高島の宇宙観
4 御嶽信仰―神界と人界の境界
5 水神信仰・農耕儀礼
6 来訪神信仰
7 他界信仰
8 オナリ神とエケリ神
9 生きるよすがとしての生態智
10 霊性のコモンズと死生観
おわりに
著者プロフィール
一九七六年横浜に生る
早稲田大学社会科学部卒
沖縄県立芸術大学大学院を経て
現在沖縄大学教授
宗教哲学、映像民俗学
著書、映像作品多数