書籍名 |
沖縄のこどもたち 過去・現在・未来 沖縄大学地域共創叢書1 |
ISBN番号 |
978-4-89805-187-0 |
定価 |
1,650円(本体1,500円、税150円) |
販売価格 |
1,650円(本体1,500円、税150円)
|
沖縄大学地域研究所 加藤彰彦、横山正見共編 「地域とともに生きる」を基本理念とした沖縄大学は、教育の中心課題を子どもの「共育」に設定し様々な調査研究活動を推し進めてきた。2015年に実施された沖縄県による子どもの貧困調査では、子どもの貧困率が全国の3倍にも達するというショッキングな事実が明らかにされ、マスコミ等でも大きく取り上げられ、緊急の社会問題としてクローズアップされることとなった。この調査の中心を担ったのは加藤彰彦、横山正見両氏を中心とするチームであった。本書はここに明らかになった沖縄の地域と教育との関わり合いとその内実を、学童保育・障がい児・不登校児など、個々のケースから明らかにするとともに、これに対する様々な取り組みが紹介されている。現実への個々の対応と支援策によって貧困の世代間連鎖を断ち切り、地域と連携して子どもの未来を支えていくことの大事さを私達は本書から学び取ることが出来るだろう。 A5判、並製、196頁 定価(本体1,500円+税)
〈目次〉
1章 沖縄の子どもと共育的関係を育む居場所
1 はじめに―沖縄の子どもにおける共育的関係への模索・・・加藤彰彦
1-1 開かれた共育への模索・・・嘉数 睦
1-2 沖縄県の認可外保育施設の状況及び分析・・・友田友里
1-3 那覇市の学童保育の現状と課題・・・嘉数千賀子
1-4 聴覚障がい児を中心とした共育的関係の可能性・・・横山正見
1-5 共育的地域社会の創造―「子どもの遊びの場」からの考察・・・小笠原 快
1-6 まとめ―沖縄における「共育的」関係構築への一考察・・・加藤彰彦
2章 那覇市寄宮地域における子ども実態把握調査報告
1 はじめに・・・横山正見
2 那覇市寄宮中学校開校に至る寄宮地域(校区)の歴史・概要・・・嘉数 睦
3 那覇市および寄宮地域における子どもたちへの取り組み・・・嘉数千賀子
4 寄宮地域の子どもたちの実態把握調査アンケート・・・石川幸代・横山正見
5 調査から見えてきた課題及び今後の展望・・・加藤彰彦
3章 沖縄の子どもにおける共育的環境構築への模索
1 公民館活動と子どもの居場所―那覇市繁多川公民館の取り組み・・・嘉数千賀子
2 「寺子屋」エスノグラフィー―聴こえない生徒たちと「寺子屋」という生き方・・・横山正見
3 沖縄の子どもに関する現代的課題・・・加藤彰彦