榕樹書林

沖縄初期県政の政治と社会

Category : 歴史

書籍名 沖縄初期県政の政治と社会
ISBN番号 978-4-89805-226-6
定価 8,800円(本体8,000円、税800円)
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前田勇樹著 本書は1879年(明治12年)の「琉球処分」によって滅亡した琉球王国に代わって沖縄県が設置され、二代に渡って華族県令(鍋島直彬・上杉茂憲)による初期県政(1879〜1883)と呼ばれる時期の県政運営と琉球社会の内実との緊張関係を描いた新機軸の近代史である。明治政府の初期沖縄政策は「旧慣温存」であったが、これは琉球王国時代の制度や慣習をそのまま維持することによって統治の安定を図ろうとするものであったが、これは同時にいわゆる「近代化」を押しとどめようとするものであり、華族県令の施策の方向性とは異なるものであった。それゆえに伊藤博文ら中央から疎まれ、鍋島・上杉は解任されることとなる。本書では鍋島・原文書や上杉家文書を活用し、その施策の内実に迫り、沖縄近代の幕開けの混沌たる情況を捉え直そうという試みである。沖縄をめぐる情況がますます混迷の度を加えている今、「琉球処分」とそれに続く時代を探索するのもいいのではないだろうか。 A5判、上製、函入、370頁 定価(本体8,000円+税)

〈目次〉

序章 本書の目的 ・ 研究史 ・ 概念
   第一節 本書の目的 ― 沖縄初期県政とは何か
   第二節 「琉球処分」の研究史と1879年の「廃琉置県処分」
   第三節 沖縄初期県政の研究史と本書の課題
   第四節 本書の構成

第一章 廃琉置県処分以前の官公調査について
   第一節 鹿児島県派遣官吏による調査と内政改革案
   第二節 外務省管轄期の琉球内政調査について
   第三節 内務省管轄期の琉球内政調査と旧慣政策

第二章 廃琉置県処分直後の県庁運営の実相
   第一節 王府役人採用の論理
   第二節 旧王府役人の採用過程
   第三節 王府役人採用をめぐる明治政府と沖縄県庁の齟齬

第三章 初期県政における華族県令について
   第一節 各誌の論調と沖縄論議について
   第二節 初期県政関連報道について
   第三節 明治10年代の華族と大名華族地方長官
   第四節 沖縄県の設置と初代県令の就任をめぐって
   第五節 初代から2代への沖縄県令交代をめぐって

第四章 鍋島県政論 ― 「殿様」から初代沖縄県令へ
   第一節 幕末から明治初期における鍋島直彬の動向について
   第二節 教育政策にみる鹿島と沖縄の連関
   第三節 鍋島県政による勧業政策

第五章 上杉県政論 ― 書記官の役割と巡回の解釈を中心に
   第一節 上杉茂憲の近代意識と御相談人の求める県政像
   第二節 書記官池田成章の鷹山的実践と沖縄県政
   第三節 県令を「見せる」意義とは?

第六章 初期県政期の病を取り巻く政治と社会
   第一節 近世末期から初期県政期の衛生環境
   第二節 初期県政における医療・衛生政策
   第三節 初期県政期における天然痘流行と法整備

付論 初期県政の終焉と旧慣政策の定着過程
   第一節 旧慣期に関する研究史
   第二節 西村県政に関する評価と先行研究
   第三節 松田道之の旧慣方針と岩村県政による旧慣回帰
   第四節 西村県政の沖縄統治方針
   第五節 西村県政の特色

終章 沖縄初期県政の政治的特質と社会
   第一節 初期県政の政治的特質
   第二節 初期県政期の沖縄社会の諸相
   第三節 課題と展望


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